ホームコネクター工法 施工例
ホームコネクター工法は、全ての継ぎ手・仕口に対応出来るため、様々な建築物に使用できます。
また、既存建築物の耐震補強や増改築にも威力を発揮します。
■合掌・トラス
大型の合掌・トラスなども簡単に製作することが可能です。 継手や仕口は、特殊な加工をする必要が無く、斜材についても、 木口面に垂直又は水平にホームコネクターを挿入するだけで接合が行えます。 また、接合部はかすがい等の金属のが露出一切無く、木本来の美しさを余すとこなく表現できます。 更に、接合部の剛性が高いため、トラスの変形量が最小に抑えられるという大きなメリットも有ります。
西里保育園 合掌部(スパン9.9m)
■大断面集成材
ホームコネクター工法は、大断面集成材を用いた大型木造建築物にも使用されています。 特に、接合部の剛性が必要とされるラーメン構造体や、 大スパンの建築物でその接合性能が評価されています。
協同組合レングス 製品倉庫 (一方ラーメンスパン20m) |
大分県林業総合センター (一方向ラーメン・木造3階建て) |
■ラーメン構造体
ホームコネクター工法は、接合ロッドと接着剤を併用し木材を接合するタイプの接合方式です。 この為、接合部には一切ガタが無く、非常に高い剛性を発揮します。 この特性を生かし、 ホームコネクター工法では木造でラーメン構造体を建築することが可能です。
一方向ラーメン
住宅密集地などの間口狭小地において、ビルドインガレージ形式の住宅などを建築するのに最適な構造体です。
下の事例では、梁間方向を門型ラーメンとし、桁行き方向は筋違いまたは構造用合板により壁量を確保しています。
K邸一方向ラーメン住宅(京都府宇治市) |
二方向ラーメン
店舗やホールなどにおいて、筋違や耐力壁の無いオープンな空間を演出するのに最適な構造体です。
道の駅清川村(大分県大野郡) 二方向ラーメン店舗 |
篠山温泉(兵庫県丹波郡) 二方向ラーメン温泉施設 |
■方杖・火打ち
四方へ広がる方杖や、角度が微妙に変化する方杖なども、思いのままの意匠が実現できます。 また、あらわしで使用する火打ちなども、ボルトなど金属の露出が一切なく、 意匠を損なうことがありません。
ふるさと工芸体験館 |
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茶の文化館 | |
道の駅 原尻の滝 |
■ボックスビームの建築物
ボックスビームは、最下図に示すよう梯子状の梁を作成し、 その両面に構造用合板を貼った合成梁です。 このボックスビームは、一般材(杉・米松等)から製作することが出来るため、 大断面集成材に大して大幅なコスト削減が可能です。 この為、高コストとされてきた大型木造建築物のコストを、 鉄骨造並みのコストへ引き下げることが可能です。
佐伯製材工場内部(スパン29m山形ラーメン) |
佐伯製材工場外観(梁間方向29m、桁行方向80m) |
■異種素材の結合
ホームコネクター工法では、木材と異種素材においても、コネクター挿入用の穴加工ができれば、 接合が自在に行えます。 また、鋼材にホームコネクターを溶接または、ねじ込みを行うことで、 木−鋼材の接合も容易に行えます。
木−コンクリート接合 | ホームコネクター溶接状況 | 鉄骨−木取合い |
■方持ち梁・跳ね出しベランダ
ホームコネクターは、方持ち梁や独立柱の接合なども可能で、 エクステリア関連の施工にも威力を発揮します。下写真は、木製方持ち階段の写真。 (左:完成写真、中央:施工中写真)この他、跳ね出しベランダや木柵などの実績もあります。
詳しくは実績を参照下さい。
飛鳥園(写真ギャラリー) 方持ち階段 |
方持ち階段施工風景 | 螺旋階段施工風景 |
■耐震補強
ホームコネクターを柱・筋違へ適用することで、木造建築物の耐震性が向上します。 また、寺社・仏閣などにおいては、柱脚と束石の接合に使用することで、 地震時の柱の引き抜けを防止することができます。 更に、筋違等を用いることが出来ない建物については、 ホームコネクターを使用することによりラーメン構造も可能となります。 なお、ホームコネクター工法は、建築研究所主催の『木造住宅の耐震補強構法技術コンペ』において、 住宅金融公庫総裁賞(最優秀賞)を受賞し、その接合性能に高い評価を頂いております。
■増改築・改修工事
ホームコネクター工法は、増改築・改修工事にもその威力を発揮します。 下写真は国見ふるさと展示館(大分県指定重要文化財)の根継ぎ工事のものです。 根継ぎはもとより、梁の腐朽部分の取り替え(木材の縦継ぎ)など、 補修や補強を簡単に行うことができます
左:腐朽した柱 右:新設の柱+ホームコネクター |
接着剤の注入風景 |