リサイクルシステム
■スパイラルリサイクル SPIRAL up RECYCLE systems
バージン材料から開発された製品をただ単にリサイクルを行えばそこには経済的・機能的・美観的な損失が必ず生じるがそれは当然の事である。
回収・選別・洗浄等は、経済的損失に相当し、必要の無い物→棄てる物→ただ(コスト0)と言うゴミに対する認識が一般的であるが、経済的損失に対する再生品の品質を差し引きしても、結果としてコスト高となる。
「ただより高いものは無い」のである。
ガラスと人間との関わりは古代エジプト時代にまで遡り、現代の我々の生活にとって不可欠の物質だが、一方ではそれが大きな「ゴミ」問題ともなっている。現在、日本ではビールや清酒の一升ビンなどがリサイクルされているが、ガラス製品全体から見るとそれはまだほんの一部であり、自治体などで回収されているガラスの内、透明・茶色は再利用されているが、その他については色違い(成分の違い)から応じる膨張率の違いや色そのものが妨げとなって年間約91万トンが廃棄処分され埋め立てられている。大阪市の場合、1トンを大阪湾に埋立てるのに4,400円の処理費用がかかる。
ガラスの製造には通常、硅砂等の原料と1400度以上の高エネルギーを要する。
「ビードベールガラスおこし」は800度以下で新しい素材として再生できる、ガラスを100%リサイクルできる技術(硝子異膨張格子状結晶化技術)を利用した製品であり、あらゆるガラスが資源化される。ガラス廃材をリサイクルするための研究は数多く行われているが、無用に多くのエネルギーを消費したり、セメントや樹脂などの異素材を使用するため、出来上がった製品の再利用は難しく、結局はゴミとなってしまう。「ビードベールガラスおこし」は熱エネルギーだけで固めることができ、その意匠性、強度、蓄光物質含有、マイナスイオン発生性などについては既に実証されており、しかも透水・保水性にも優れており、都市のヒートアイランド現象の解決にも貢献するものと期待されている。
ゴミをただ単にリサイクルするだけでは限界がある。
未来を見据え地球と共に生きて行くには、リサイクルして更に使いやすく、更に美しく、更に便利に、擦り切れた着物が夜なべで素敵な子供着に生まれ変わる様に、様々な付加価値をつけたリサイクルという、上方指向的スパイラルな考え方が重要である。
インターロッキングガラスおこしガラスリサイクルの流れ
(1)廃ガラスビン、ガラス屑等 | |
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粉砕処理を行い、カレット状にします。 | |
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(2)カレットに独自の再生処理を行った材料 | |
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(3)インターロッキングの焼成型に(4)カレットを投入し焼成します。 | |
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(5)焼き上がったインターロッキングガラスおこし |
NPOやNGO、市民団体により、大学(研究者)、シニアベンチャー、行政機関、市民の活動を取りまとめ事業を推進します。そのNPO、NGOを支援する形で賛同する企業が参加、支援する、一つの循環型社会構築のテストモデルとしてこのプロジェクトを進めています。
この事業は、環境教育、社会教育、地域問題、高齢者問題など、様々な観点からのアプローチで取り組んでいます。新しい、事業パターンの構築を提案できるものと期待しております。